Q　尿検査の仕組みについて教えてください。

尿というものは腎臓によりつくられる液体状の排泄物です。血液中に含まれる水分や老廃物、余分な水分などが腎臓でろ過され原尿がつくられ、尿管や膀胱を通って体外に排泄されるものが尿です。尿の中の成分を検査することで、腎臓や泌尿器の状態、病気を調べる事ができます。健康診断などでも行われる検査なので、皆さんにとっても身近な検査ではないでしょうか。

Q　尿検査ではどんなことを調べているのでしょうか？

尿検査では、主に尿の中に含まれる糖、蛋白、潜血の有無を調べます。また、尿比重や尿沈渣など詳しい項目について調べることもあります。一般的な検査として尿定性検査というものがあります。尿定性検査とは、尿試験紙と呼ばれるろ紙に試薬を染み込ませたものを尿に浸して、色調の変化、色の濃度で尿の中の成分を調べる検査です。尿中の蛋白や糖、潜血などの有無やその程度を調べるスクリーニング検査として広く用いられる検査です。
次に尿沈渣検査です。尿沈渣検査は、尿の中に入っている赤血球、白血球や上皮細胞などの有形成分を、実際にどんな成分があるのか顕微鏡を使いながら目で確認して調べます。
そのほかにも、尿の蛋白、ナトリウム、クレアチニンなどの物質を検査機械で測定する尿生化学検査や、尿を培養して細菌性尿路感染症の有無を調べる細菌検査、尿の中に悪性の細胞がいないかを検査する尿細胞診検査など様々な検査項目があります。

Q　尿検査のための尿は、いつ採っても大丈夫ですか？

健康診断などでの採尿は、起床後最初の尿を採取するのがよいとされています。そのほか健康診断以外で病院の受診などで採尿する場合は、医師からの指示がなければ来院してから採尿して問題ありません。不明な場合は、医師に確認をしてみてください。

Q　採尿の仕方にはどのような方法がありますか？

基本的には、最初の出始めの尿と終わりの尿は取らずに、中間部分の尿をコップに採取します。出始めの尿は雑菌が混入することがあり、検査に影響を及ぼす可能性があるため、中間部分を用いた方が検査の精度を高めることができます。そのほか検査の目的により、違った採尿の方法もあります。