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医療や病院にまつわる"ちょっと気になる耳寄り情報"を掲載していきます。
第42回は、平松 管理栄養士に「知っておきたい熱中症予防」についてインタビューしました。

第42回
知っておきたい熱中症予防
平松 管理栄養士

Q 管理栄養士は病院でどのようなことをされているのでしょうか?

病院では、患者さまの栄養と給食を管理することが主な役割です。
近年、高齢の入院患者さまの約半数が、栄養状態に何らかの問題を抱えているといわれています。そのため、栄養状態を維持・改善できるよう、提供する食事内容の検討を行い栄養管理をしています。外来患者さまには、栄養食事指導を行い、在宅での食生活の改善について相談・提案を行い疾病予防を図っています。

Q 入院患者さまの食事献立はどのように作成しているのですか?

給食管理は栄養課の管理栄養士が担当しており、調理師と密に連携し患者さまに適した食事を提供しています。

献立については、よりよい食事となるように検食や嗜好調査を実施し、日々意見交換をしています。患者さまの栄養状態の維持・改善のため、美味しい食事を提供していきたいと考えています。

Q 熱中症予防で、重要なことはなんでしょうか?

熱中症を予防するために重要なのは脱水症にならないようにすることです。脱水症とは体液が減少した状態のことです。体液の役割には体温調節があり、汗をかくことで体の熱を外に逃がします。脱水症になると汗が出にくくなり熱がこもりやすくなります。つまり、脱水症は熱中症の初期症状ということです。

Q 熱中症予防のための水分補給について注意点はありますか?

毎年6月から9月に熱中症の患者数が多くなる傾向があります。気温や湿度が高くなるため、スポーツドリンクのような水分とミネラルを含んだ飲料をこまめに摂取するようにしましょう。
また、寝る前の水分補給も大切です。しかし、高齢の方は夜間のトイレを気にするため、寝る前の水分補給を控えているといった声を耳にします。室内でも熱中症になることがありますので、特に熱帯夜の日はエアコンをつけて、寝る前にも水分補給をするようにしましょう。
めまいや大量の発汗、足がつるなどの症状があり、熱中症かもしれないと思ったら経口補水液を活用すると効果的です。症状が改善しない場合には、早めに医療機関を受診してください。

Q 経口補水液とスポーツドリンクの違いを教えてください。

経口補水液は、口から水分と塩分を補給できる飲料のことです。腸管から素早く吸収されるように体液に近い成分組成となっておりますので、脱水症を改善するのに有効です。一方、スポーツドリンクより塩分濃度が高いため、普段の生活で飲むことは塩分の取り過ぎになるので注意が必要です。特に、塩分の摂取制限が必要と医師に指示されている方は気を付けてください。経口補水液の飲み方は、医師や管理栄養士などの医療従事者の指示を受けていただくとよいです。

Q 脱水症予防のために、積極的に塩分補給をする必要はありますか?

毎日3食、食事が摂れていれば積極的に塩分補給をする必要はありません。国民健康栄養調査によると、日本人は一日平均10gくらいの塩分を摂取しています。茨城県民の一日の平均塩分摂取量は11gと全国平均と比較しても多めに塩分を摂取しています。栄養相談をすると、漬物やみそ汁のような塩分を含む食事が好きな高齢の方がたくさんいらっしゃいます。県では、高血圧などの生活習慣病予防のために減塩生活の呼びかけをしておりますので、激しい運動などで大量に汗をかかない限り、積極的な塩分補給は必要ないと思います。

当記事は、令和5年6月23日のLuckyFM茨城放送「水戸赤十字病院の今日もおだいじに」をもとに制作しています。