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第38回は、平松 管理栄養士に「楽しく減塩生活しませんか」についてインタビューしました。

第38回
楽しく減塩生活しませんか
平松 管理栄養士

Q 今回のテーマは「楽しく減塩生活しませんか」ですが、減塩生活について教えてください。

厚生労働省は「21世紀における国民の健康づくり運動(健康日本21)」を推進しており、生活習慣病やその原因となる生活習慣を見直し、健康寿命を延ばすことを目標としています。
減塩生活をすることは、生活習慣の改善につながり、高血圧などの生活習慣病の予防になります。

Q 食塩のとり過ぎによって、どのような生活習慣病が起こるのでしょうか。

厚生労働省が定めている「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、一日あたりの望ましい食塩摂取量は、男性7.5g未満、女性6.5g未満とされています。
食塩のとり過ぎによる影響として、よく知られているのが高血圧です。高血圧は、心筋梗塞や脳卒中などの重大な病気を引き起こす要因となります。
また、慢性腎臓病や胃がんの発症とも関係があるとされているため減塩生活が大切と考えられます。

Q 日本人は醤油や味噌をよく使いますが、食塩に換算するとどのくらいになるのでしょうか。

たとえば、醤油小さじ1杯で約1g、みそ汁1杯には約1gの食塩が含まれています。
水戸赤十字病院での減塩指導の経験から、茨城県民、特に高齢者の方は毎食みそ汁や漬物を食べている印象があります。
漬物にも食塩が含まれているため、摂取量には注意が必要です。
一方、働き盛りの世代では、ラーメンや丼物、コンビニ弁当などの食事が多く、野菜の摂取量が少ない傾向も見られます。ラーメンはスープまで飲むと、1杯で約6gの食塩を摂取することになります。また、野菜に多く含まれるカリウムには、体内の食塩の排出を促す働きがあるため意識して摂ることも大切です。
実際に、入院中に塩分コントロール食を提供していた患者さまから「血圧が下がったよ」と声をかけていただいたこともあり、食塩摂取量と高血圧の関係を改めて実感しています。
無理なく、楽しみながら減塩を心がけ、生活習慣病の予防につなげていきましょう。

Q 茨城県民の食塩摂取量は全国と比べてどの程度なのでしょうか。

令和6年度の国民健康・栄養調査によると、茨城県民の平均食塩摂取量は、男性で11.5g、女性で9.3gと、いずれも全国平均を上回る結果となっています。
茨城県でも、県民の減塩生活を促すさまざまな取組が進められており、食塩摂取量は徐々に改善傾向にあるとされています。

Q 茨城県の減塩生活を促す取組について教えてください。

茨城県は、食塩の摂取量および生活習慣病による死亡率が全国平均よりも高いことから、県民の食塩摂取量を減らすための取組を積極的に進めています。
その取組の一つとして、減塩の日「いばらき美味(おい)しおDay」が2022年11月20日からスタートしました。これは民間企業と連携したイベントで、県内のスーパーでは、減塩商品の特設コーナーが設置され、減塩を呼びかけるポップなども掲示されました。
また、県庁内の食堂では減塩ランチが提供され、多くの方に好評だったと伺っています。
近年は健康への関心の高まりから、減塩食品の種類が増えてきているため、無理なく、楽しみながら減塩生活を続けられる環境が整っています。減塩醤油や減塩味噌はよく知られていますが、最近では減塩タイプのカップラーメンまで登場しており、選択肢の幅が広がっています。

Q 水戸赤十字病院での減塩生活に関する取組がありましたら教えてください。

当院では、患者さまの診察待ち時間を活用し、「寄り道講座」といったイベントを定期的に実施していました。その中で、栄養課は減塩生活の大切さや、日常生活で取り入れやすい減塩の工夫についてお話しさせていただいておりました。
現在は新型コロナウイルス感染症の影響により実施できていませんが、再開された際には、患者さまのニーズに寄り添った栄養に関するお話をお届けしたいと考えています。

当記事は、令和5年9月29日のLuckyFM茨城放送「水戸赤十字病院の今日もおだいじに」をもとに制作しています。