緩和ケア病棟とは
緩和ケア病棟は、当院の緩和ケア外来を受診していただいた、下記の患者さまを対象に入院加療をおこなう病棟です。
- がんと診断されており、病気に伴う苦痛症状を抱え、入院による症状のコントロールが必要な方
- がんに対する積極的な治療(手術・化学療法など)を行わないことを理解している方
- 原則、病名や病状を理解している方
- その他、詳しい緩和ケア病棟に入院するまでの流れ等については、こちらの資料をご覧下さい。
緩和ケア病棟に入院するまでの流れ
緩和ケアとは・・・
がんを抱える患者の皆さまや、そのご家族一人ひとりの身体や心などの、様々なつらさをやわらげ、より豊かな人生を送ることができるように支えていくケアのことです。
がんによる痛み、吐き気、息苦しさなどの身体的な症状や、悩みや不安など心の苦痛を和らげ、患者の皆さまのご家族を含め、その人らしい生活が送れるように、医師・看護師・薬剤師・管理栄養士・臨床心理士・医療ソーシャルワーカーなどがチームを組んで支援します。
緩和ケア病棟に関するQ&A
Q1 : すぐ入院できるのでしょうか?どのくらい待つようになるのでしょうか?
A : 希望されるお部屋や病棟の状況にもよりますが、1~4週間程度の待機期間で入院できています。
Q2 : 入院費用はどのくらいかかるのでしょうか?
A : 保険適応ですので、1か月にかかる金額は3割負担の方でおおよそ30万円前後です。70歳未満の方は、高額療養費制度の申請を行っていただくと自己負担額を一定の範囲に抑えることができます。月々の自己負担額の上限は、年齢や所得、高額療養費制度を適応した回数により異なります。
詳細は加入されている健康保険の窓口にお問い合わせをお願いいたします。
それ以外では、個室の差額(6600円~11000円税抜き/日)と食事・紙オムツ・レンタルパジャマ等の費用がかかる可能性があります。
Q3 : ほかの病院で治療をしていました。緩和ケア病棟へ入れますか?
A : 入れます。入棟までの手続き(PDF)をご覧いただくようお願いいたします。
Q4 : 一般病棟との違いはどのようなところですか?
A : 病床数が20床と少ない、家族控室や談話室・ファミリーキッチンなどゆったりした共有スペースが設けられているなどのほか、患者様やご家族の思いや希望を可能な範囲でお聞きして対応させていただいています。
Q5 : 積極的な治療は行わないと聞きますが、点滴など何もしないのでしょうか?
A : 何もしないわけではなく、がんによって起こる様々な症状(痛みや吐気、苦しいなどの症状)を緩和できるように薬剤の調節や必要な処置・ケアを行います。内服もできず、食事もとれない場合は、必要に応じて点滴も行います。
*積極的な治療とは、がんを縮小することを目的とした抗がん剤・ホルモン剤・手術等の治療です。
Q6 : 本人へ病名や病状を知らせなければなりませんか?
本人には詳細を話しておらず、家族の希望のみで入院することは可能でしょうか?
A : ご本人が病状を理解し、緩和ケアを希望していることが前提となります。治療の場がかわるといったことは患者様ご本人にとって大きな出来事になります。緩和ケア病棟でケアを提供させていただくうえで、支障が生じる可能性もありますので、ご本人とご家族と十分話し合ったうえでの入院をお願いいたします。
Q7 : 一度退院した後、入院できますか?
A : できます。退院後は、定期的に緩和ケア内科外来に通院していただき、入院が必要になった時に再度入院となります。夜間休日でも対応いたします。
*この場合、入院は一般病棟に入院していただき、緩和ケア病棟のベッドの調整がつき次第移ることがあります。
Q8 : ずっと入院していることはできますか?
A : 身体的な苦痛が改善し、病状が安定していて入院が長期化しているなどの場合は、転院や在宅療養環境を整えて退院等を考慮していただくことがあります。
Q9 : 好きなものを食べたり、嗜好品を持ち込むことは出来ますか?
A : 食事は病状等を考慮して、ご希望に沿えるよう可能な範囲で対応いたします。ご本人の状況に応じてお好きなものやお口に合うもの等をご家族が差し入れすることは可能です。
*ただし感染防止策として、面会中の飲食は禁止させていただいております。
Q10 : 入院中の面会はできますか?
A : 感染症の流行状況により、面会制限をしています。
受診時に詳しくご説明いたします、予めお知りになりたい方はお問合せください。
がん相談支援室
電話:029-221-5177(代表)
緩和ケア病棟では
- 病状、希望にあわせ、地域の医療施設や訪問看護ステーション、外来と連携し、療養場所の選択を支援します。
- 入院時の医療費は、健康保険が適用されます。高額療養費制度や限度額適用認定証等の利用も可能です。
※ただし、個室差額料は自己負担となります。医療費についてご心配な方は、スタッフまでご相談ください。 - 入院希望の方は主治医からの依頼書、または診療情報提供書による申し込みが必要です。申し込み後、緩和ケア外来を受診した際、面談をさせていただきます。
- 患者の皆さまとご家族がより多くの時間を過ごせるように、ご家族の付き添いも可能です。
- 尚、当院緩和ケア病棟及び緩和ケア外来に紹介いただく場合、紹介元の医療機関は下記の点にご留意の上、当院へ患者さまをご紹介ください。
緩和ケア病棟についてのお問合せ
がん相談支援室
電話:029-221-5177(代表)
緩和ケア外来、受診申し込み
地域医療連携課
電話:029-233-5001(直通)
FAX:029-233-3050(直通)
緩和ケア病棟のお部屋・設備のご案内
緩和ケア病棟の特色
当院の緩和ケア病棟は、2人部屋、または個室で穏やかに過ごせる環境を提供します。お部屋には、来院されたご家族などがゆっくりと患者さまとお話できるよう、ソファを設置しております。特別室には、来訪者に気兼ねなくくつろいでいただけるリクライニングチェアがございます。また、共用スペースとして、ご家族が足を伸ばして休息をとるための控え室や、簡単な調理ができるキッチン、季節のイベントを開催する談話室をそなえています。
病室(全20床)
特別室 2部屋 | 11,000円(税込) |
---|---|
個室 8部屋 | 6,600円(税込) |
2人部屋 5部屋 | 無料 |
- 特別室
- 家族控室
- 個室
- 2人部屋
- キッチン
- 食堂談話室
緩和ケア病棟理念
重い病を抱える患者さまやその家族一人ひとりの身体や心などの様々なつらさをやわらげ、より豊かな人生を送ることができるように支えていくケアを専門職チームで提供します。
緩和ケア病棟基本方針
- 患者さまの痛みをはじめその他の苦痛症状を緩和します。
- 患者さまやご家族が抱える様々な問題に対して
専門職チームが協働して関わります。 - 患者さまがその人らしく生活を送れるように価値観に寄り添い生活を支援します。
- 地域や住み慣れた環境で安心して過ごせるように支援します。
緩和ケア研修会修了医師について
令和5年4月28日更新
厚生労働省「がん対策推進基本計画」(平成19年6月)では、がん診療に従事する医師が緩和ケアに関する基本的な知識、技術を身につけることを重点目標としております。
当院では、がん診療の質向上のため、医師をはじめとした医療者を対象に緩和ケア研修会の受講を推進しております。
診療科 | 氏名 | 備考 |
---|---|---|
内科 | 冨岡 真一郎 | |
藤原 英記 | ||
兼村 恵美子 | ||
脳神経内科 | 浅川 洋平 | |
外科 | 佐藤 宏喜 | |
内田 智夫 | 指導者研修会修了 | |
捨田利 外茂夫 | ||
清水 芳政 | ||
鈴木 俊繁 | ||
立川 伸雄 | ||
栗原 俊明 | ||
川瀬 貴久 | ||
安藤 彰俊 | ||
西田 莉子 | ||
皮膚科 | 小林 桂子 | |
松岡 廣 | ||
河原 望 | ||
泌尿器科 | 野澤 英雄 | |
露崎 康一 | ||
腰塚 俊吾 | ||
山賀 和明 | ||
産婦人科 | 杉山 将樹 | 指導者研修会修了 |
豊澤 秀康 | ||
中林 誠 | ||
坂場 大輔 | ||
小泉 貴子 | ||
麻酔科 | 根本 英徳 | |
清水 瑛里子 | ||
リハビリ科 | 永山 徹 | |
放射線科 | 結城 健生 | |
臨床検査部 | 満川 元一 | |
健診課 | 古内 孝幸 |
※1 上記の医師は、がん診療に携わる医師に対する、緩和ケア研修会の開催指針
(平成20年4月1日付 健発第0401016号厚生労働省健康局長通知)に
準拠した緩和ケア研修会等を修了しております。
※2 当該一覧表では、常勤医のみを掲載しております。